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◆2018年4月8日、。 西端楽鉢(明治時代の三河鉢) 西端楽鉢(古い三河鉢)はなぜ軽いのか・・・ 今回「手島揫二の全て」を書く元になった資料は愛楽園杉浦慎治氏から2月の末に送られて来た、。 それを基に以後1カ月間、あらゆる方向から「西端楽や手島鉢」について考えて4月1日の記事を書いたつもりでいた、。昨日、BBSの駄々香ちゃんへの返信を書く内に、一つの大きな疑問点に対する回答を得た、。「手島鉢を初めとする西端楽鉢(明治の三河鉢)は何故軽いのか」の疑問に対する回答を知るに至った、。 「西端楽鉢(古い時代の三河鉢)」は手で持つと、アレッと感じるほど軽い、。同じ大きさの大阪楽鉢や京楽鉢や東京の福富鉢と比べると、その軽さは異常に感じるほどだ、。悪く言えば、その”軽さ”は安っぽさに感じてしまうほど軽い、。 ◆「大阪楽」は「本家楽焼の分派」だ、。織田信長の時代に、京都の茶数寄が中国の福建省から呼び寄せた「交趾焼きの陶工阿米也(阿米夜)」を始祖とする、。その阿米也の長男が楽家初代の佐々木長次郎、。楽家二代目と三代目の弟が大坂の堺(現在の大阪府堺市)で明暦年間に「楽焼植木鉢」を作ったことから始まっている、。お茶碗の作り方の影響からか、楽雅亭や楽忠の鉢は分厚くて重たい、。 「京楽鉢」はその「大阪楽」の流れを引き継いで、やはり重厚実がある、。東京の福富窯も同じだ、。渡来人阿米也の技術は引き継がれていた、。 ◆一方、今回話題にしている「手島揫二鉢」は、その初代・釜揫手嶋揫二が明治15年に「桃源社メンバー」の人的(コネ)資金的援助を得て京都の名工「三代目清風与平」から「楽焼」の作り方を伝授されている、。清風与平の初代は仁阿弥道八(高橋道八)の弟子であり、仁阿弥道八(高橋道八)は「奥田頴川の門下生」である、。奥田頴川は中国頴川県から長崎へ渡来し京都で帰化した中国人なのだ、。奥田頴川はその五代目に当たる子孫で、豪商だった実家から質屋へ婿入りし、家業は家人に任せて陶器製作に没頭した粋人だ、。作品は売らずに好きで作っていたが、「磁陶」(じとう)という陶器と磁器との中間のような焼き物を作り、交趾焼きの分厚い釉薬を掛けていた、。この技術を教わろうと門下生が集まった(紀州瑞芝焼を作った青木木米や三田青磁を作った欽古堂亀祐や紀州偕楽園焼を作った仁阿弥道八など)、。江戸後期1800年代初期のことである、。「奥田頴川の技術」は弟子からまた弟子へと伝わった、。「手嶋揫二」は明治15年にその技術を引き継いだ訳である、。つまり「磁陶」ではなく「陶器」に「交趾釉」を掛ける技術を教わったのだ、。その釉薬が「加茂黒を原料にした黒楽」だったのだろう、。 ◆「加茂黒釉薬」を使用してあれば「楽焼」と呼ぶのなら手嶋揫二が教わったのは楽焼であるが、手嶋が教わったのは「交趾焼きの作り方」であっただろうと思われる、。「交趾焼き」というのは厚みの薄い陶器に釉薬を分厚く掛ける、。 その交趾焼きの薄い陶器の上に釉薬に加茂黒を使ったのが「西端楽」であったのだろう、。「西端楽」は「交趾焼き」なのだ、。 ◆「阿米也」も「奥田頴川」も「交趾焼き」から「楽焼」を思い付いている、。その間300年近くの時間差がある、。 阿米也の技術は「お茶碗」へ向かったから陶器が分厚くなったと考えられる、。 一方、手嶋揫二が習ったのは「本来の薄い陶器の交趾焼き」だったのだろう、。交趾焼きの本来は、この薄い陶器の方である、。 ◆「楽本家」→「大阪楽」→「京楽」→「福富窯」と伝わったのは「お茶碗を原点とする分厚い交趾焼き」であり、「西端楽」や「手島鉢」は「交趾焼きの原点である薄い陶器に釉薬掛け」を施したものなのだろう、。「西端楽は交趾焼き」であると言える、。だから”軽い”、。 どちらも「楽焼鉢」なのだが、伝わり方や師匠筋の教え方によって、こんなに違ってしまったのだろう、。 こういう風に考えるのが最も合理的である、。 まぁ、西端楽鉢や手嶋鉢の多くは、鉢縁と足部分にのみ加茂黒を使い、胴部分は白胴だから加茂黒釉薬の分量が少なくて、だから軽いというのもあるが、。 交趾鉢を説明したスレッドです、。
by evian_tn
| 2018-04-07 23:33
| 東洋蘭鉢古鉢楽焼鉢
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