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◆2015年11月27日、。 天然緑土テールベルト 「楽焼鉢」の原稿を送り終えた、。何度かの追加分を送稿して、出版社との読み合わせも終わりました~、。 チョッと長文になりましたが、写真を挿入するなどして、なるべく読みやすい記事になってくれることを祈ってるところです、。過去の楽鉢の読み物でここまで具体的な窯元特定などを解説した文章は無かっただろうと思います、。(28日午前1時) さて、風来記に戻りましょ、(^ー^)ノ♪。 楽焼鉢顔料テールベルト(Terre Verte) 以前、この顔料を買おうかと思って調べた時には「テールベルト6号」とかいう濃い緑色のモノしか売ってなくて、楽焼鉢絵付け顔料としては、どうかなぁ、と感じるものだった、。 今回、原稿を書くにあたって再度調べると、古典楽焼鉢絵付けでいつも見ている絵や柄文様に使われたのと同じ程度の色の天然緑土を売っていたので入手した、。 天然緑土は地中海キプロス島の郊外の畑にあるチョットした断層に産出する、。 天然の土性顔料であり人間の胸の高さ辺りで、土の断層に挟まれて、1か所で幅50~60センチ、高さ(厚み)15センチほどの緑土の層が現れている、。その場所からほんの1メートル横の層から産出するテールベルトは少し色が違う、。緑色の濃さが違う、。 乾くと「緑青」のように青みを帯びるものから、乾いても濃い緑色のもの、上掲の画像のように薄い緑色のものなど品質は一定しない、。神様のなせる業だから、天然物は一定しない、。 最も高価に取引されるのは(最も需要の多いものは)乾いても濃い緑色のままの土だ、。緑色が薄くなったり、乾くと緑青色になるものなどは価格は落ちるらしい、。 そういう風な目で古典楽焼鉢を見ると、最も上質のテールベルトを使った鉢は「短冊家製品」に多い、。「楽徳窯」の鉢に使用されたテールベルトは緑青色を帯びるものを使っていることが多い、。まぁ「短冊家」でも、いつも高級な濃い緑色のを使っていたかというとそうでもなくて、上掲のような薄い緑色のものを使った鉢も多い、。輸入品だから、緑土自体が一定しなかったんでしょね、。 楽焼古鉢を鑑賞する上で、このTerre Verteを外しては語れないというほど画面の中での役割は重要で、「段替わりの横線」「「鉢縁下」などにはよく使われる顔料です、。 このテールベルトについて、過去の記事で、「シルクロードの隊商が西の終点のシリア・アンティオキアで購入して持ち帰ったものだろう」と書いた、。シルクロードの西の端の土が、東の端の日本で用いられたというのは、物語性や夢があって非常に良かったのだけど、その後検証してみると、残念ながら少し事情は違っている、。「シルクロードを絹織物や玉を売りに行っていた時期とテールベルトが日本で使われ始めた時期とが一致しない、」数百年間の時間差がある、。「シルクロード経由で日本へ来るには中国でまず売られ使われた筈なのに、古典中国鉢にはテールベルトが見られない、」という2つの矛盾点がある、。 日本で楽焼鉢に「テールベルト」が多用されるようになったのは、明治維新前後のことです、。 それ以前の、たとえば江戸後期に隆盛を極めた「京焼」には見られない、。ということは、幕末にフランス国パリ万国博覧会へ見物に行った瑞穂屋卯三郎などが「陶磁器用絵の具数十種を買って帰り窯元へ売り込んだ、」と書籍に書いてある中に「テールベルト」も入っていたに違いない、。 キプロスの人も「1945年(昭和20年)までは世界中へ売っていた、」と言っている通りだ、。 幕末のごく遅く(明治維新に近い時期)から明治時代になってから大量に日本へ売り込まれた顔料の一つなのだろう思う、。 「京楽5窯」はテールベルトを使ったのは明確ですが、「東京の福富」の使うテールベルトは窯で焼くと少し黒く変色するものもあり、「三河」ではテールベルトもごく一部では使われましたが、多くは大正・昭和初期の鉢なので、似た色の別な絵の具を使ったものが多いようです、。 テールベルトの品質や色は窯元判定の参考になります、。 ペルシャ(イラン)原産の「天然呉須」やアフガニスタン原産の「ラピスラズリ」(瑠璃原石)とは話が違ったわけです、。こちらは、まぎれもなく「シルクロード経由」のものです、。 キプロス産のテールベルトはギリシャ正教の「イコン画」の下地に塗られる、。水で薄めて非常に薄く塗るので絵具としての効果を期待してのものではないように思われ、何か宗教的な関わりがあるのかも知れない、。崖から採取されたテールベルトはパウダー状の肌理の細やかな粉末で、よくこんなのが自然界から出て来るものだなぁと感心するほどだ、。現在ではキプロスでは採取されてなくて、イタリアで発見された緑土帯から採られているようです、。 絵具では「オリーブグリーン」になるのだろうが、オリーブグリーンとは区別されている、。ヨーロッパの絵の具の品質ではイギリス製品が群を抜いており、フランス製品をはるかに凌ぐのは不思議だ、。なんでイギリスが?、と思ってしまうが、使えば直ぐに分かる、。日本人イラストレーターの多くはイギリス製品を使う、。きめ細かくて使用感が全く違うから、日本製品愛用者のエビアンも「絵具と絵筆」はイギリス製品を選ばざるを得ない、。それほど違う、。 いよいよ原稿を起こす段になって、”か、か、漢字が正確に書けない~”、という現実に突き当たってる、。読めるんだけど書けない、。簡単な漢字なのに出て来ない、。年齢のせいとPCのせいだろう思う、。こりゃ困ったな、。それでいちいちPCの検索窓に打ち込んで漢字を教えてもらう始末だ、。一種のネット病症候群だろか、。きょうはパソコンを消せないよ、。・゚・(。つ∀≦。)・゚・。
by evian_tn
| 2015-11-27 00:10
| 東洋蘭鉢古鉢楽焼鉢
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